傾山 初冬の坊主尾根を歩く
【山行日】 10年11月27日
【ピーク】 かたむきさん 1602M
【登・下山口】 九折登山口
【天気】 晴れ
【同行者】 単独
【コース】 九折登山口7:00〜三ツ尾9:20〜坊主尾根〜山頂12:30/13:00〜九折越13:15〜
      九折登山口16:30                          行動時間9時間30分

前回5年ぶりに登ったのが11月3日の事でした。
まだひと月も経たない傾山を今回はコースを変えて歩いてきました。
前回は比較的容易に登れる払鳥屋から見立に抜ける縦走ルートを歩きましたが、その時に山頂から見た三つ坊主の岩峰を見ていると久し振りに歩いてみたい衝動に駆られ今回の山行となりました。
傾山を目指す登山道の中でも屈指のハードルートと言われている三ツ尾から三つ坊主の岩峰のアップダウンを繰り返しながら山頂を目指すルートです。
前回は数人の山友さん達と紅葉を楽しみながら払鳥屋からのんびり歩きでしたが、今回は紅葉も終わりその落ち葉を踏みしめながらの単独山行でした。

前日の夜遅く原尻の道の駅で車泊し、翌朝に登山口のある豊栄鉱山に移動します。
駐車場に6:40分に到着しましたが、他の登山者の車は見当たりません。紅葉も終わり平日ともなれば今日は誰とも会わない1日になるんじゃなかろうかと予想しています。
危険な岩場の多い今日のコースですから普段より慎重に行動しなきゃいけないな、と、思いながら準備をします。


九折登山口には立派な駐車場、水場それと水洗トイレも完備されていて便利です。
翌朝のことを考えるとここで車泊するのが一番良いのですが、携帯は通じないし(ソフトバンク)、車載TVも電波が届かなくて映らないし、時間を潰すには淋しいところです(笑)
それで最近は私がこの山域で車泊する時は原尻道の駅で寝るようにしております。

左に見える建物は豊栄鉱山の施設です。
その鉱山も今は閉山し、現在は公害処理の為に数人の方たちが昼間出入りしているようです。

この日は放射冷却現象で随分と冷え込んでいました。
久し振りのガッツリ歩きが予想される今回の山行です。普段より念入りに準備体操を済ませ、装備品を再確認してAM7:00に出発します。

鉱山の作業道を暫く歩くのですが、その途中から三つ坊主(画像中央)の岩峰が見え隠れしています。ここの標高は360M程ありますが、紅葉は殆ど終わっているなかで数本の木々はまだ頑張っていました。

作業道終点の廃液タンクの横から青い鉄橋を登っていくと、三ツ尾と九折越との分岐があります。下山予定の九折越え方面の分岐を右に見送って、三ツ尾方面は側溝沿いに真っ直ぐ進みます。途中から道標に導かれ、自然林豊かな登山道の登りとなります。

落差70Mの観音滝滝です。
水量が少ないせいか、あまり迫力がありませんね。

観音滝上部のドウカイ谷の徒渉ヵ所です。
画像で見ても分かる様に、滝の落ち口は直ぐそこにあり水量の多いときに無理して渡るのは非常に危険なところです。

徒渉地点から直ぐに林道に一旦出ます。
ここから三ツ尾までは登り一辺倒の標高差約600Mの登りとなります。
最初のうちはヒノキの植林も目にするが、次第に栂の大木の原生林となり自然豊かな山域だと実感させられる。

ブナやカエデ等の広葉樹は既に落葉し、すっかり冬支度を終えていた。

祖母山の遠景です

稜線までもう少しです。しかし、素晴らしい林床です。

三ツ尾に到着です。
その名の通り三つの尾根が交わるところで、三重町の大白谷方面からの登山道とも合流します。

これまでの登り一辺倒の登山道から開放され、落ち葉の積もる歩きやすい登山道です。
しかし、稜線に出ると風が強く寒いです。

坊主尾根と水場(青鈴登山道)分岐。

画像を見ると落ち葉フカフカの気持ち良さそうなところですが、この日は北よりの風が強くじっとしていると寒くて堪りません。風のあたらない青鈴登山道側の斜面で行動食を口にしながら暫し休憩です。実はこの水場コースには苦い思い出があるのだ。
7〜8年前の紅葉も終わった丁度この時期だったかなぁ〜?
その時は九折越でテント泊をし、翌日は本谷山を越えて尾平に下る計画を立てて登った時の事でした。重たい荷物に耐えながら三ツ尾を過ぎ、この水場分岐に到着したときの残りの水の量が心細くなり、補給がてらに坊主尾根を行くのを諦めて水場コースを歩く事にしました。
途中、水を補給し山頂を目指し大岩を登っている時に5M程滑落し、腰と右足を強打した事があります。幸い骨には異常は無かったんですが、計画を中止し痛い右足や腰を庇いながら、4時間近く掛けて下山した事を思い出しました。

さぁ、いよいよ坊主尾根の登りです。先ずは目の前のピークはその基部を巻くように登っていきます。


寒いはずですね。大きなツララがあちこちにぶら下がっています。

この大岩のピークの基部を巻いてきました。
手前の木はアケボノツツジです。

次の岩峰との鞍部からは障子岩尾根から祖母山の稜線が見渡されます。
丁度祖母山と大障子岩と重なって見える木もアケボノツツジの木です。5月の初旬は良い絵になるんでしょうね。


岩壁に張り付くような五葉松が絵になります。

5〜6Mほどあり岩場です。
ここは正面から登るより、左側に回りこんで登ったほうが安全に登れるようだ。
このあともアップダウンを繰り返しながら登りのせいか、殆ど高度は上がっていません。


五葉塚分岐。
固定ロープの設置された15Mほどある岩場を登りきると、青鈴谷(水場)登山道と合流します。

五葉塚の分岐からは歩きやすい登山道です。
ただ、山頂基部は崩壊したトラバース、梯子とあり注意が必要だ。
途中、九折方面からの登山道と合流すれば山頂は直そこです。

登山口から5時間30分かけてやっと山頂に到着です。
予想通り山頂には誰もいません。貸しきり状態です。

前回の11月3日と比べたらもうすっかり冬の装いの傾山でした。
(上の画像にマウスをあててみてください)

傾山と対峙するようにこの山域の盟主、祖母山が遥か彼方に見えています。
貸切の山頂でいつまでも眺めていたい景色ですが、時間は13時になりそろそろ下山しなきゃいけません。普通は九折越え経由で3時間ほどで下山できるのですが、私は下山時に古傷の膝を痛めないように時間を掛けて下るように心がけています。まぁ、暗くならないうちに到着はするでしょう。


千間平付近から振り返り見る傾山。


マススをあてて見て下さい。


九折越え手前の登山道の様子です。
こんな登山道なら何処までも、いつまでも歩けそうな気がします。
もう暫くするとこの木々に霧氷が輝き、将に霧氷のトンネルとなるのでしょう。


九折越のキャンプ場とヘリポート
このまま下山しないでここにテントでも張りのんびりしたいものです。


今日歩いた坊主尾根が見えています。


落ち葉のラッセル

九折越えから九折側に少し下ると、ご覧の様に落ち葉のラッセルが続きます。
このまま倒れこんで横になりたい気持ちです。
ただ、落ち葉の下に隠された浮石を踏まないように注意が必要で、見た目より大変なんです。
その名の通り九折状に付けられた登山道を何回も折り返しなら下っていきます。


九折状の登山道に飽いた頃に一度林道に飛び出します。
この林道を利用し登山道まで戻る事はできるのですが距離的に随分と遠くなります。
ここで最後の休憩後、一気に登山口に向けて下ります。
このあとカンカケ谷を徒渉し、標高の下がらない同じような登山道を飽きるほど歩きます。

センゲン谷のアクタ神の滝です。
この滝が見えると登山口はそう遠くは無いはずだ。


今朝渡ってきた鉄橋を渡りきると登山口に到着です。


16時30分無事登山口に到着です。
久し振りの充実した歩きと、誰とも会わない静かな山歩きを楽しむことが出来ました。
なかなか大変なコースですが、それ以上に自然の中にドップリ浸れる祖母、傾の山域は素晴らしいですね。次回は小屋泊まりかテント泊でのんびりまったりと楽しんでみたいものです。



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